2017年8月18日金曜日

IgA腎症 - 91日目 - 扁桃腺摘出手術 (中編)

扁桃腺は無事に摘出され僕は部屋に戻されました。
手術後に待っていたのは猛烈な息苦しさです。
喉の奥に溜まった血(タン)で空気の通り道が塞がれています。


苦しい・・・
手術の痛みは我慢出来ますが、息苦しさは我慢出来ません。
僕はなるべく多くの酸素を取り入れるために、顎を突き出して寝ます。
少しは空気の通り道ができますが、すぐに塞がれます。

痛みを伴いますが、血を取るしかありません。
しかし通常のような
「カーーーッッペッ」
といった事は出来ません。

喉の奥から少しづつ舌を使って口先に集めていきます。
この作業すら激痛を伴いますが、息苦しさには代えられません。

なんとか集めた血をティッシュで拭います。
これで楽になった・・・・

しかし束の間の安らぎはすぐに終わり、
数分立てばまた息苦しくなります。


この血とタンを取る作業をずっと繰り返していると、
いつの間にか疲れて眠っていました。

途中で息が詰まるので目が覚めます。
そしてまた眠ります・・・・


夜の間にも苦しみは続きますが、喉が渇いて仕方がありません。
ずっと口から水分をティッシュで拭っているので当たり前です。
水を飲むかどうか物凄く悩みます。

飲めば固まってきた血が台無しになるのではないか・・・
傷が開くではないか・・・
激痛が襲ってくるのではないか・・・


喉が渇きます。
何時間も我慢してきましたが限界です。

ナースコールを押します。
なんとか声が出せたので絞り出しました。

「水をください・・・」
「深夜なので食堂が閉まっています」

「トイレの水でいいのでください・・・」
「解りました」


この際、なんの水でも構いません。
食堂が空く朝までなんて、待ってられません。


看護師さんが用意してくれた水を口に含みます。
そして何も考えずに飲み込みました。

ゴクッ・・・ゴクゴクッ・・・・


飲める!
水が飲める!!

こんなに幸せな事はありません。

美味しい・・・

止まりません。
一気にコップの水を飲み干しました。


そのあと、僕は少し眠りました。

後編へ続きます。


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