2017年7月29日土曜日

IgA腎症 - 22日目 - 腎生検当日(前編)

今日は腎生検を行う日です。


腎生検とは背中から針を刺して、腎臓の組織の一部を採取し、
顕微鏡で腎臓の組織を調べる検査の事を言います。

腎臓には絶えず血液が流れている為、針を刺して穴を空けると
大量に出血してしまうので、すぐに背中に圧力をかけて止血し、
その後は全く動けない絶対安静が求められます。


そしてその時間がやってきました。

うつぶせになり、背中を消毒され、血圧計等の機器が装着されていきます。
麻酔を打たれますが、局所麻酔なので意識はバッチリあります。


部屋の中はあくまでも和やかで、笑い声が聞こえてきてもおかしくない雰囲気でした。
そこまで難しい検査じゃないんだなと少し安堵し、精神的に落ち着いてきた時、先生が言いました。


「背中が固くて針が刺さらない」


ん?
僕は困惑します。
まさかの失敗?
失敗→再検査だけは絶対に阻止して貰わなければなりません。
人生には限りがあります。
無駄な事に大切な時間を費やしたくはありません。


先生から質問されました。
「何か運動をしていますか?」


腎生検は太り過ぎている人や筋肉が付き過ぎている人は出来ないと事前の説明にありました。
僕は痩せていますが、思い当たる事があります。


「クライミングをやっており、体を鍛えています。」


ボルダリングを週6時間を2年続けていました。
それはこんな形で健康の邪魔をするとは思ってもいませんでした。


「こんな固い背中は初めてだ」
先生はそう言い、唸りながら僕の背中に針を刺します。


先生、もっとグリグリやってください。
痛くはありませんので
あっ
刺さった・・・・


腎臓の組織は無事に採取され、部屋に安堵感が漂い始めました。


すると突然、謎の体調不良が襲い掛かってきました。
とにかく気分が悪いのです。


「血圧が下がっています。」


深く差し過ぎて大量に出血したのでしょうか。
背中を思いっきり抑えられます。
気分が悪いので、圧力を掛けられると不快感極まりです。


数分後
嘘のように気分が良くなりました。


怖かったので、最後に質問しました。
「腎臓は取れましたか?再検査とかはしなくて良さそうですか?」

「問題なく取れましたよ」

「良かった・・・・・」


後編へ続きます。

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